「発達障害者雇用トータルサポーター」
をご存じですか?
ハローワークの専門援助部門(*)の中にいる、
発達障害者の就職活動のサポートをしてくれる人です。
(*)専門援助部門とは
ハローワークの中にある障害者専門の部門で、障害者雇用のサポートや求人を扱う。
厚生労働省のホームページに以下の説明が書いてあります。
発達障害者雇用トータルサポーターとは、ハローワークにおいて、求職者本人に対するカウンセリングや就職に向けた準備プログラムを実施するとともに、事業主に対して、発達障害者等の雇用に係る課題解決のための相談援助等の業務を実施するもの
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/shougaishakoyou/06d.html(厚生労働省HP)
今回は発達障害者雇用トータルサポーターを利用した私の体験談を書きました。
- 発達障害者雇用トータルサポーターって何?
- 障害者雇用での就活が1人では不安
- 診断を受けたけど障害者手帳を取るか迷っている人
- じっくり相談にのってほしい人
- 少しずつ就職に向けた準備を進めていきたい人
コロナ禍で就活が停滞中の方も、発達障害者雇用トータルサポーターに不安な気持ちなど相談に乗ってもらうのもいいかも
発達障害者雇用トータルサポーターの利用方法

発達障害者雇用トータルサポーターは、2018(平成30)年4月から、人口の多い13都道府県のハローワークに配置されました。
(今はもっと増えているかも)
「精神障害者雇用トータルサポーター」だけ配置のハローワークもあるようなので、最寄りのハローワーク専門援助部門にご確認ください
利用方法
最寄りのハローワークの専門援助部門に予約します。
「発達障害者雇用トータルサポーター」がいるか確認します。
(精神障害者雇用トータルサポーターのみいるハロワも、両方いないハロワもあります)。
利用条件
・発達障害の診断を受けている人
・精神障害者保健福祉手帳を持っている人
*診断は必須条件ですが手帳はなくても利用可能です
サポート内容
・就労相談(就活の準備~就活~就業中)
・職業訓練など就労準備施設の紹介
・求人の紹介(ハロワの求人限定)
など
利用期間
特に制限なし
利用料
無料
精神・発達障害者雇用トータルサポーターについて
(ハローワーク立川)
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-hellowork/list/tachikawa/kyushokusha/syougaisya/shuwa01_00009.html
発達障害者雇用トータルサポーターを利用した体験談
私の利用方法は下記の通りです。
◆利用期間
2018年12月~2019年3月頃
◆利用回数
8回ほど
◆担当者
発達障害者雇用トータルサポーターの60代の男性
◆主なサポート
・休職中の相談
・今後の進路相談
・頭の交通整理
◆利用(相談)時間
1回40分
私はちょうど前職の休職期間中に相談に行っていました。
このまま退職するか、復職するか、
復職するとしたらどのように、
それとも就活に向けた準備をするか、
非常に迷い葛藤していた時期でした。
休職の原因が適応障害で、うつ状態がひどい時もあり、
相談に行けない時もありました。
利用頻度は1~2週間に1回くらいでした。

利用してよかったこと
- 状況を時系列に紙に書き出し”見える化”しながら今後のことを一緒に考えてくれてひとまず安心できた
- 不安な気持ちを丁寧に聞いてくれて心が軽くなった
- ゆっくり話せたことで自分がどうしたいのか、自分の気持ちに気づけた
担当の方は、発達障害に理解が深く、一般企業のご経験も長い方でした。
(「発達障害者雇用トータルサポーター」と言うくらいなので発達障害に理解がないと困りますが、過去に発達障害者の受け入れている就労支援施設やハロワに無理解な職員もいたので…)
毎回、前回の相談から今日まで
”いつ、どこで、何をして、結果はどうだったか”
を時系列に事実を一緒に整理し確認した上で、今後の対策を一緒に考える(言語化)するスタイル。
当時退職か復職か迷い、同時に妊活もしていたので頭の中がプチパニック状態。
私の特性は、
今後(未来)の道筋や予定が不透明だと”混乱→不安→体調不良”につながるのと、不安や焦りの気持ちから衝動的に動いてさらに混乱を招く傾向があるので…本当にありがたいサポートでした。
担当者が毎回ひとつ1つ事実を確認しながら紙に書いて進めてくれて、頭がクリアになり今後の道筋や対策を一緒に考えてくれてとても心強かった。
これまで出会ってきた福祉の支援者とは異なる理系タイプの方で、伴走者のように隣で一緒に同じ方向を走ってくれるような安心感もありました。
デメリット
ハロワの求人限定の紹介になること。
こればかりは仕方ないかも。
ただ、紹介会社経由の求人の相談にも応じてはくれますし、
会社ごとの履歴書、職歴書の作成もサポートしてくれます。
あとは基本的にハロワへ行かなければならず、オンライン相談などの対応はしていませんでした。
(コロナ禍のいま(2020年7月)はどうなのだろう?)
さいごに
ハローワークの窓口対応は正直ピンキリです。
障害者雇用での就労を目指す人で、就活にハロワを利用する場合はぜひ、専門援助部門に「発達障害者雇用トータルサポーター」の方がいるか聞いて、相談してみてください。